自律神経の問題について

問診表のチェック項目の1つに「自律神経失調症だと言われた。」という項目を設けています。
初診の際に問診表の記入をお願いしていますが、来院され、改善したい症状は肩こりや腰痛といった一見関係のなさそうな項目でも現在形、過去形で○をつける方が多くいらっしゃいます。

 自律神経失調症と言いましても、確立した疾患概念や診断基準があるわけではなく、自律神経系の不定愁訴があってもその症状が一般的な疾患概念に当てはまらない場合にこの病名をつけることが多くなっています。

 自律神経とは、自分の意思とは無関係に作用する神経で、身体の機能をコントロールしています。
例えば食べ物の消化のために胃が動いたり、走ると脈が速くなったり、暑いと汗をかいて体温の調節をしたりということは自分でやろうと思ってやっていることではなく、生きていくために身体が勝手に仕事してくれていますよね。
 自律神経は、相反の働きをする交感神経と副交感神経がバランスよく働くことで健康状態を保っています。
簡単に言いますと、交感神経は主に日中優位に働いており、副交感神経は主にリラックス時に優位に働いています。

 施術を受けに来られた方は、最初に仰向けで寝ていただいて身体の緊張を確認しますが、ほとんど寝ていても身体の緊張が抜けない状態になっている方ばかりです。これはつまり交感神経優位の状態になっており、寝れば立っているときに働いている筋肉は力が入っていなくていいはずなのですが、自律神経のスイッチの切替がうまく出来なくなっていて、寝ていても力が入ってしまっている状態なのです。これでは、夜しっかり寝たはずなのに…となってしまいます。


akubi


<施術はどのようにやっていくのか?>
 自律神経系と関連して出ている身体の指標を元にやっていきます。問題は解決しないとどんどん積み重なっていきます。積み重なっている問題の反応は、一番上に乗っている新しい問題からひとつひとつ順番に出てきます。誤作動を起こしているスイッチを正常の状態に戻すことで、身体は余計な緊張をしなくなり、本来の身体の能力が出せるようになってきます。

 当院ではSOT(仙骨後頭骨テクニック)で施術をしております。指標(インディケーター)にしたがって施術していきます。症状をただ追うのではなく、身体が示す指標にしたがって施術していくことで、CSF(脳脊髄液)の生産と循環が増し、本来のその人の持つ治る力を高めていきます。


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